2020年の振り返りと、お気に入り作品のまとめ。
今年観た映像作品のベストは、なんと言っても海外ドラマ『チェルノブイリ』。未曾有の大事故に対応する登場人物たちの振る舞いや、事故現場の禍々しい雰囲気、見慣れないソ連の風景などに引き込まれて一気に観た。吹替も良かったですね。時期的に、不信感がわく日本政府のコロナ対応とチェルノブイリ原子力発電所のまずい事故対応が少し重なって見えて、より普遍的な内容に感じられました。
【アニメ】
・動画配信サービスは、主に「Amazonプライムビデオ」と「dアニメストアチャンネル」を利用中(必要に応じて「Netflix」「dアニメストア」を併用)。
・コロナ……アニメの放映スケジュールに影響が出たり、コミケが中止になったりしましたね。コロナと言えば、「Zoom」をインストールして友人達と何度か雑談会をしたのも今年の思い出。あと、地方在住なので東京のイベントが配信でも観られるようになったのは便利でした。
・『呪術廻戦』のOPとEDの映像が良かったですね。EDは、輪郭線からはみ出すようにブラシを走らせる色の塗り方で、ブラシの描線がそのまま残像のラインに繋がるのもスタイリッシュ。
・今年のベストアニメヒロインは特に無し。……と思ったけど、年末に『D4DJ First Mix』第8話を観たらピンクの髪の人(※犬寄しのぶ)が格好よかったので、それで。ぜんぜん気づかなかったけど、声は『Wake Up, Girls!』の人だったのかー。
・静岡県立美術館「富野由悠季展」……展示物の数が凄まじかったですね。画面に映るデザインされたものの印象はデザイナーのセンスによるところが大きいと思っていたのだけど、想像以上に監督の修正指示の力も大きかったんだなーと展示を見て分かった。
メカデザイン案に対する修正指示のコメントで、逸脱したデザインには「ファンの世界観を壊してはいけない」とか、背面を描き込みすぎているデザインには「アニメーターに手を抜く部分を作ってやってください」とか書いてあって、いろんな心遣いが感じられたのも面白かった。
あと、『逆襲のシャア』で、風景としての宇宙とモニターに表示される宇宙が描き分けられているのが気になっていたのだけど、パイロットの心理に配慮してモニターでは宇宙が明るく表示されるという設定だったらしく、「なるほど!」と思った。
【ゲーム】
・活用中のハードは、PS4、Switch、PC。12月からゲーム配信サービス「PS Now」を利用中。スマホゲームは『アークナイツ』を少し触ったけど、面倒に感じてすぐに止めちゃった。
・PS4『OuterWilds』……宇宙パイロットとなり、一人乗りロケットで近隣の星を探検して、滅亡した異星人文明の痕跡を追っていくオープンワールドのアドベンチャーゲーム。遺跡を巡りながら古代文明に思いを馳せる考古学的な楽しみがある。地球とはスケールの違う自然現象に触れて恐ろしくなる、宇宙ならではの感覚も味わえて夢中になった。
Outer Wilds - Launch Trailer | PS4
・PS4『Ancestors: The Humankind Odyssey』……1千万年前のアフリカを舞台に、猿の群れを率いて危険なトラやヘビが徘徊する大地を旅し、人類への進化を体験するオープンワールドのサバイバルアクションゲーム。メインビジュアルを見ても猿一色で「誰向けのゲーム!?」という印象だったけど、『アサシンクリード』シリーズ初期の開発中心人物パトリス・デジーレ氏が10年ぶりに開発した新作として、一部のゲームメディアでは注目されていたようだ。
『ダンガンロンパV3』で「優柔不断なサル語を喋ってんじゃねーよ!」というセリフがあったけど、『Ancestors』の猿の世界には言語が無い。だから、誰かから教わることはできず、なにもかも自分で試行錯誤して発見していく必要がある。ゲームの進め方や操作方法に関しても同様で、ほぼ説明が無く、試行錯誤しながら学んでいくことになる。かなり不親切ではあるけど、猿の暮らしを体験する一環のようで楽しかった。「作りかけでリリースされたのでは?」と感じるぐらい作り込みが甘くて、繰り返しプレイしたくなるゲームではないけど、初めて体験する猿の世界がとても面白くて、最後まで投げ出さないぐらいには雰囲気が気に入った。
『Ancestors: The Humankind Odyssey』 プロモーションビデオ
・PS4『DOOM』……「地獄」と繋がってしまった火星の研究施設を舞台に、悪魔の群れに立ち向かっていくFPS。過激なゴア表現が売りのFPSみたいな偏見があって今まで全く興味が無かったけど、「PS Now」でプレイしてみたら、意外と世界観が魅力的だった。爆音のBGMに心臓を高鳴らせながら、段差のあるフィールドを駆け回り、押し寄せる悪魔の軍勢の猛攻にスリルを感じつつ、様々な種類の銃弾を浴びせていく。その高揚感は他のゲームでは味わったことのないものだった。
DOOM | official trailer (2016) E3 2015
【音楽】
・ピエール瀧氏の逮捕以来、長らく配信停止になっていた電気グルーヴの楽曲が配信再開されたのは今年嬉しかった出来事。
・今年よく聴いた曲
ナナヲアカリ『完全放棄宣言』
ずっと真夜中でいいのに。『お勉強しといてよ』